Case study 事例

6自由度試験装置_自動車シート 乗り心地試験_アディエント合同会社

  • 導入事例

About company

Adient(「アディエント」、NYSE:ADNT) は、自動車シートの世界的なリーデイングメーカーです。 世界32カ国、約210カ所の製造工場や組立て工場で8万人以上の社員が作業を行い、あらゆる種類の自動車用カーシートおよび主要OEM向けのカーシートを製造・販売しています。 シート全体のシステムから個々の部品に至るまで、アディエントの専門性は、自動車用シート製造工程のあらゆる段階に広がっています。 統合された車内技術は、研究から設計、そしてエンジニアリングから製造に至るまで、すべての製品に採用され、毎年2500万台を超える車に採用されることを可能にしています。

Customer challenge

15年ほど前、まだ振動試験装置自体を導入していなかった時代は自動車メーカー保有のテストコースで実走させていました。この時代は実測データの確認に時間がかかり、

一度で試験が終わって良いデータが出せればいいのだがそう上手くいくことは少なく、テストコースでの試験→データ持ち帰り検証→対策→検証→再試験という工程を繰り返すのが常で、

テストコースまでの移動や試験実施の日程調整にも非常に苦労していたそうです。

また原因の特定が難しく、対策品を自動車メーカーへ持ち込んで評価してもらうにも時間と手間がかかっており非効率な実験をしていました。

IMV solution

自動車業界内で、振動試験をするならIMVという評判があったからです。実際に打ち合わせすると技術的な相談ができる上、

テスト施設があり、技術トレンドがあるということが決め手となり、前任者がIMVを選び、1台目の振動試験装置が導入されたそうです。

Difficulties before introduction

初代振動試験装置を導入する際の要件として、人が車に乗って走るスペックとして、1Gあれば十分だということで導入しましたが、実際の要求スペックには世界の荒れた路面を想定して実験することがあり、1Gでは足りなくなってしまいました。

また、当初はフルストローク100㎜だったが、昨今はより大きな揺れ(少なくとも200㎜のストローク)が必要となりました。初代の振動試験装置を改造して対応しようとしましたが、要求すべてに改造で対応することは非常に難しく、入れ替えた方が良いという考えがありました。

また、6DOFの試験では問題のなかったシートを実車に持っていくとピンポイントでズレる部分が発生しました。

理由は試験装置の剛体テーブルではゆがみは発生しないが、実車両の振動に合わせるためにはゆがみが必要となることが原因でした。

今回の再購入では、上記の問題含む不足要件すべてを補う試験を行いたくIMVに相談したところ解決手段があるという回答が決め手となり、2台目の6自由度試験装置(型式:TTS-8400-18L)もIMVで購入することを決めました。

Customer benefits

同じ波形を忠実に再現でき、さらに実車に近いデータが取得できたので、シートの技術革新が進んだと感じています。

時間も費用も15年以上前に比べると節約できたし、非常に効率的になりました。

Expectations for IMV

実世界の振動をより忠実に再現した試験をし、シート乗り心地をより向上させることがテーマにあります。

シートの上に人が乗り判断してもらう官能評価とデータ評価の一致が難しく、技術的な可能性として、6DOF振動試験装置上で官能評価まで再現できれば互いにより明るい未来が見えるのではないかという期待で、今後も互いに技術を向上できればと思います。